暑中見舞いは一般に二十四節季の大暑から立秋の間
(地域によっては梅雨明けから立秋)に出すのがマナーとなっています。
これより遅れてしまうと、残暑見舞いとなってしまいます。
では、暑中見舞いの返事はいつまでに出せばいいのでしょうか。
そして、その文面にはどのような言葉を書けばいいのでしょうか。
奥深い書状のマナーについて調べてみました。
暑中見舞いの返事の時期は?
暑中見舞いには時期が必須条件なのは先に述べた通りです。
では、その返事はというと、これも時期が必須になります。
基本的に時候の挨拶ですから、目上の方から暑中見舞いを頂いたら
返事は必ず返すのが礼儀です。
仮に、自分が出すのを忘れて先方から暑中見舞いが届いた場合、
返事を出すタイミングを考慮して「暑中見舞い」なのか
「残暑見舞い」となるか判断する必要があります。
立秋を過ぎたら「残暑見舞い」という原則を忘れないで下さい。
季節の挨拶ですから、目上の方(上司や先輩)には自分から先んじて
暑中見舞いを出す習慣をつけておくと良いかもしれません。
暑中見舞いの返事の文例は?
暑中見舞いの返事の文面には、時節の挨拶の代わりに
先方から暑中見舞いを頂いたお礼の言葉を忘れずに入れておいて下さい。
例えば、以下の様な文例になります。
ご丁寧なお見舞い状を頂戴し、厚くお礼を申し上げます。
まだまだ暑い日が続きますが、健やかな毎日を
お過ごしくださいますよう心からお祈り申し上げます。
平成〇年 盛夏
1行目の部分のバリエーションには以下の様なものもあります。
・炎暑の候、皆様にはお元気でお過ごしの様子、心からお喜び申し上げます。
・お見舞状をいただき、誠に恐縮に存じます。
・旅先からのお見舞状をありがとうございます。
思い出してくださり、大変嬉しく思いました。
こうしたいくつかのパターンを持っていれば安心して書状を書くことが出来ます。
ハガキ(書状)を出すにも語彙(ボキャブラリー)が問われるのです。
暑中見舞いの返事が遅れた場合は?
仮に暑中見舞いの返事が遅れてしまった場合は
どうすればいいのでしょうか。
立秋までは暑中見舞いですが、立秋を過ぎてしまったら
残暑見舞いで出せば失礼にはなりません。
それでも暑中見舞いとして間に合わなかった場合は、立秋の次の
二十四節季である処暑(おおむね8月下旬)までに返信を出しましょう。
最近では8月末までは残暑見舞いとして大丈夫とする場合も
ありますが、それ以降は、暦の上では秋となってしまいます。
時候に合わせた挨拶状の形式をとれば
とくだんの失礼にはならないでしょう。
「秋晴れの候」「秋冷の候」といった秋を連想させる言葉を使って下さい。
何より、ハガキをもらったら直ぐに返信を出すという習慣づけが大切です。
まとめ
今回は日本独特の習慣である、
暑中見舞いとその返信について調べてみました。
ふだん、年賀状を意識する人はいても
暑中見舞いまで気を回す人は少ないかも知れません。
ましてやメールで新年の挨拶を済ませるようになった現代ですから、
余計にハガキを出す人は少数派となってしまいました。
親しい友人、お世話になった人などに近況報告など季節の挨拶を兼ねて、
一枚のハガキを出してみてはいかがでしょう。
メールやケータイにはないぬくもりや気遣いは、
きっとハガキを受け取った人に届くと思います。
季節の挨拶とともに自分の近況報告を添えて、先方の身体の健康と安寧を
祈る一枚のハガキを今年こそ出してみましょう。