いじめをする側の子供の心境や、親がとるべき対応を
ご紹介するにあたり、自分が誰かをいじめた経験がないか
ちょっと思い出してみてください。
やったことないよ、と言いながらも
「もしかしてあの時の事っていじめだったかな」
なんて思ったりする人もいるかもしれませんね。
今回は、わが子がいじめをしていたと知ったとき、
まずは一呼吸置いてどう対応すべきか考えていきます。
いじめをする側の子供の心境は?
いじめる時というのは「自分は正しい」と思っていたり
正当化している節があります。
いじめている側にいる際、いくつかパターンがあるのです。
1・「だって○○が~だから」
そういう言い訳を元に自分はいじめていない、悪くない。
2・「みんなが無視しようって言ったから」
やらないと仲間外れにされるのが嫌だから。
3・いじめていない、からかっただけ。
1の場合には、相手にも非がある、ということを言いたいわけですが、
それでもいじめは褒められたことではありません。
自分にとっていやなことをされたのなら、それを伝える方法を
考えることを促してあげることが必要になります。
同時に、本人がいじめているつもりではなくても「いじめ」に
なっている場合には、いじめられている子が暗かったり、落ち込んだり、
泣いたりしている時、実際どう思ったかを掘り下げる必要も。
そこの想像力が欠如しています。
自分がされたらどう思うのか、どう感じるのか、そして相手を見下して
優越感に浸っている自分はいないのか。
そんな自分を客観的に見た時、それでいいと感じるのか。
これは子供でも大人でも必要なことですが、相手の立場になって
考えるという想像力が重要です。
2の場合には、自分がいじめられる危惧を持っているわけです。
ここで正義感からアクションを起こした場合、子供が次のターゲットに
なるかもしれない不安を親も子供も持ちます。かなり繊細な案件になります。
しかし、自分が本当に無視したい(いじめたい)と
思っているのかは別問題です。
どう動いたらいいのか迷うところですが、場合によっては
先生などと相談する必要があるかもしれません。
ここでも同じ心理「優越感」が存在していることがあります。
いじめられているあの子より私は上。
そういう気持ちがあるとするならば、まずはそこを
考え直す必要性があります。
その人も自分も同じように愛されるべき存在であって、
その存在意義や価値は他人が汚したり見下したりするものではない
という前提が無い限り、いつかただの傍観者や同調者から
いじめる側に簡単に変わるでしょう。
3の場合、ちょっとだけ厄介にも思えます。
ふざけていた、からかった、自分はそうされても別になんともない。
でもはたしてそうなのでしょうか。
想像しても「自分は何とも思わない」と言えるのは、
ある種その子がかなりいいポジションにいて、そういったことを
リアルに想像できないという事もあります。
リーダー的存在であったり、いつも誰かを引っ張っていくタイプなら
余計に想像しづらいものかもしれません。
そんな場合には、自分が人のお手本となれるように、
いったいどんな存在であれば良い影響を与えらえるのか、
理想的な人物像を具体的にあげることで自分を見直す機会を持つと良いでしょう。
いじめをする側の子供の親がとるべき対応をご紹介。
まず振り返ってほしいことがあります。
それは自分自身が子供へどう対応しているか、
家庭の中の雰囲気はどうなっているか、です。
いじめてしまう子の多くはストレスを抱えている場合があります。
夕食は一緒に食べているのか、会話はあるのか、家の中の大人が
喧嘩をしていないか、子供に何か押し付けたり必要以上な我慢をさせていないか。
そんなことを振り返ってみて、もし自分たち大人が子供に対して
何かよくない影響などを与えていると思ったら、子供に謝ること。
そして自分たちも変わるということをしましょう。
そして「いじめ」てしまった事実に関して、相手の子に
謝る勇気を持ち、覚悟をしましょう。
たとえ相手の親に色々言われたとしても、
素直に謝るということが大切です。
悪い事をしたら謝る。そのあとに繰り返さない。相手の気持ちを慮る。
このことを子供に実体験として教えるということもしていきましょう。
また親として「悲しい」という気持ちも伝えましょう。
そしてもし自分の子がいじめられていたとしても、悲しいけれど、
いじめをしているのはとても悲しいということ。
褒められたことではないということ。
しかし、ここでも意識してほしいことは、親の気持ちだけを
押し付けるのではなく、子供の気持ちもきちんと聞いて、
いつも以上にわが子が何を考えて感じているのか、
変わったことがないのかを優しい目で見つめてあげてください。
まとめ
いじめる側にも何かしら理由があります。
子供ながらに比べる心はあるもの。時に嫉妬がいじめになることもあります。
しかし忙しいと、ついつい子供の些細な変化を見逃してしまう事もあります。
中には「忙しいのにそんな面倒な問題起こさないでよ!」
と思ってしまうかもしれませんよね。
でもだからこそ【子供をきちんと見るチャンス】と思って、
親として振り返る時間を持てるといいですね。
私も子供を持つ身です。
悪い事をしたら謝れる、相手の立場にたって考えられる子に
なってほしいと願うばかりです。