男のお子さんがいるご家庭には、
兜があるという人はどのくらいいるでしょうか。
私には息子がいますが、義実家より兜をいただきました。
しかし、兜が一体どんな意味をもって
飾られているのかは全く知りませんでした。
今回はそんな兜について、ご紹介いたします。
子どもの日に兜を飾る意味や由来は?
かつて子どもの日に旗やのぼり、吹き流しを飾っていましたが、
外からくる災いから守る意味を込めて兜や鎧などを飾る風習がありました。
これには、言うまでもなく、子どもの病気や災害から守られて
救われるようにという願いがあります。
これらを着せた武士の人形が五月人形の起源なのですが、
その人形に神様が降りてくる目印となるように、兜の頂き部分に
装飾や細工をするようになったことが今の兜の始まりです。
これは江戸時代に定着し、
端午の節句の飾り物として広まることになりました。
まさに雛人形と同じで
子どもの身代わり人形の役割を担っています。
無病息災を願うのは当たり前のことではありますが、
節句と呼ばれる時期は基本的に季節の変わり目です。
今でも季節の変わり目には風邪をひきやすく、
体調を崩しやすいという人も多いとは思いますが、
その節句(季節の変わり目)に体に邪気が入り込むと考えられていた為に、
厄払いや病気などから守ってほしいという強い思いが生まれているようです。
また兜は戦などに使われてきましたよね。
慣用句には「勝って兜の緒を締めよ」とあります。
これは気持ちを引き締めて用心しなさいという意味です。
男性は戦などの戦場に行くことがありました。そういったことからも
負けないでほしいという気もちもあるかもしれないですね。
他の兜の使い方には「あなたの熱意には兜を脱ぐよ」などという言葉には、
相手の力を認め、降参する意味があります。
兜というのは、今の時代では飾りやかつての将軍のかぶっていたものに
思えますが、勝負の勝ち負けにの象徴でもあるのです。
子どもの日の兜は誰が買うの?
昔は嫁・婿の両親は同居する舅・姑に遠慮して、
嫁いだわが子や孫に会うことがなかなか簡単ではありませんでした。
そのため、お宮参りや初節句などの祝い事のたびに、
祝い品をもって子どもや孫の様子を見に行くようになったとのこと。
初節句の五月人形は嫁ぎ先の両親が、他の鯉のぼり・武者幟り・武者人形は
嫁・婿の実家が用意していたようですが、今は多くの場合、どちらも嫁・婿の
実家が用意するようです。
しかし地域差があるため、双方の家庭で
打ち合わせをしたほうがよいかもしれませんね。
また関東・関西でも差があり、関西や東海地方では嫁・婿の実家が
購入する割合が多く、関東・東北では嫁ぎ先が購入するといわれています。
また、兜に関しては関東が主流で、
関西地方では武者鎧飾りを贈ることが多くみられます。
なお、初節句の行われる日ですが、生後100日にお宮参りを
するのですが、このお宮参りの前に5月5日を迎える赤ちゃんに関しては、
お宮参りの後、つまり翌年の子供の日に初節句と考えます。
※ただし地域差がありますが、100日経たない赤ちゃんや
母体のことを考えると、急いで初節句をお祝いする必要はないと言えます。
また兄弟が男ばかりのご家庭もあることでしょう。
この場合には、それぞれの男の子に兜などを贈ることが
基本的には良いとされています。
受け継ぐことは悪い事とも言われていました。
しかし時代は変わるので、今はそれぞれの考え方があり、
絶対的に1人に1つ!という決まりはありません。
風習や習わしを大切にするご家庭の場合には
それぞれの子どもに贈ることがありますが
もし要らないというのであればそこは相談してみるといいですね
ちなみに日本では少ないキリスト教の場合、その宗教の信仰度合や
考え方にもよりますが、中にはお宮参りも基本的にしない、兜なども
飾らないという人もいます。
結婚した家庭がクリスチャンの場合には
どのように過ごしたいかも聞いておく方がよいでしょう。
まとめ
私は関東住まいですので、いただいたのは兜でした。
地域差を意識しなくても自然とその流れにそっているものですね。
そして自分の子どもや孫の様子を見たくて贈る
という気持ちはとてもよくわかります。
随所に「子を想う気持ち」が感じられる子どもの日。
遠方にいてなかなか会えない方は、感謝の気持ちを持って
親御さんにぜひ連絡をとってみてくださいね。