奈良県に行ったことのある人は割といるかもしれませんが、
又兵衛桜はご覧になられたでしょうか?
歴史ある桜を見るチャンスというのはそうそうありません。
又兵衛桜のある宇陀市は、柿本人麻呂が万葉集にて歌った
【東の野にかぎろひの立つ見へて返り見すれば月傾きぬ】が有名です。
それを見たとされる場所のかきろひの丘公園で、
その近くに又兵衛桜があります。
そんな又兵衛桜の歴史などを紹介いたします。
又兵衛桜の歴史と由来をご紹介。
別名、本郷の瀧桜(ほんごうのたきざくら)と呼ばれる又兵衛桜は、
奈良県宇陀市にあります。
2000年の大河ドラマ「葵 徳川三代」のオープニングでも
使用されて話題になった桜でもあり、樹齢300年のその姿は
まさに「荘厳・優雅」といえます。
この又兵衛桜は、1615年、大阪夏の陣で豊臣方の武将として
活躍した【後藤又兵衛】が戦いに敗れたのち、この地で僧侶になり
「後藤」と名乗り、その生涯を終えたという伝説があり、後藤家の
屋敷跡にこの桜があることから「又兵衛桜」と呼ばれるようになりました。
幹周りは約3m・高さは13mもあり、立派なその桜の姿に毎年多くの
人が見に来ている名所です。
そのため、大勢の人が見に来ることから、安全性などのために
整備もきちんとされているので安心です。
近くには又兵衛が傷を癒したという伝えのある鉱泉から出る
温泉などもあります。温泉施設には食事処もあるので、桜を
満喫した後に歴史を感じながらゆっくりとくつろぐこともできます。
又兵衛桜の品種は?
又兵衛桜の品種は【シダレザクラ】です。
シダレザクラはバラ科サクラ属で、原産地は日本です。
開花する時期はおよそ3月下旬から4月で
(地域や気候により差があります)白やピンク、
赤の花を咲かせます。
枝が柳のように垂れ下がり、その姿は古き良き
日本の情景に非常にあっています。
又兵衛桜の見頃や行き方は?
■又兵衛桜の見ごろ
4月上旬から中旬で、桜祭りも行われています。
今年は3月29日ころが開花予想とされていて、
開花から約1週間で満開になります。
■車で行く場合
※大阪、名古屋方面から
西名阪針インターより国道369号線を榛原町方面へ
→ 国道370号線 → 国道166号線→目印の看板を西へ (所要時間約20km40分)
※三重(津)方面から
国道165号線、国道375号線を経由し、国道166号線大宇陀へ
又兵衛桜の案内看板があり、それに従って行く。
※駐車場は民間駐車場が多数ありますが、
500~800円の駐車料金がかかります。
■電車の場合
期間中は近鉄榛原駅から奈良交通臨時バスが出ています。
近鉄榛原駅→奈良交通バス大宇陀行きで17分。
終点下車し徒歩約20分
※バスは1時間に2.3本程度で、時間帯によっては
ないこともあるので注意しましょう
■参加するにあたって
又兵衛桜を見る時には桜維持保護協力金の100円が必要になります。
協力金なので絶対ではないものの、この歴史ある桜の維持のために
用意していきましょう。
まとめ
宇陀市には、和菓子やみそ、しょうゆ、お酒に工芸品・・・
などの名産品もあり、又兵衛桜だけでなく満喫できそうです。
特産品には大宇陀の吉野本葛があり、今も昔も自然製法を
厳守した本葛は、400年の歴史を誇る日本での葛粉の製造の元祖です。
そんな素晴らしい歴史奥深い奈良県宇陀市。
大きく美しい又兵衛桜をみた記念に美味しいものなどを
買って帰るのもいいですね。
また近くの宇陀松山は、今も江戸時代の面影を残しているので、
情緒ある風景を楽しむことも出来ますし、日本最古の薬草園、
森野旧薬園もあり、様々な花や草の効能に興味がある人などには
宇陀市に滞在して、又兵衛桜だけでなく多くの「ためになる」
その土地を闊歩するのもいいですね。
奈良県自体も非常に魅力的な県ですから、是非、一度見に
行ってみてはどうでしょうか。