男性であれば、子どもの日に鯉のぼりを
飾った記憶がある人は多いのではないでしょうか。
大きな鯉のぼりが風に揺られるのを見ると
季節を感じますよね。
今回は子どもの日はなぜ鯉のぼりなのか、
その意味や由来など、鯉のぼりに関してまとめてみました。
子どもの日の鯉のぼりの意味や由来は?
子どもの日と言えば鯉のぼりを思い浮かべますよね。
歌にまでなっていますし、お菓子つきの小さな鯉のぼりが
スーパーなどにも売り出されるので、イメージとして
強く残っていると思います。
鯉のぼりの起源となったのは、将軍のお祝いを5月5日に
江戸城でする重要な日でした。
そのお祝いのためにのぼりをあげていたのですが、
この時にはまだ鯉のぼりではありませんでした。
そのころ、お隣の中国では立身出世を表すために
のぼりに鯉を描いて端午の節句を祝っていました。
なぜ鯉なのかというと、中国に流れる黄河には竜門という激流の滝があり、
そこを登り切った魚は龍になるとされていました。
その滝を登れる勢いのある淡水魚は鯉だけでした。
この鯉が激流のなか竜門を登り切り、龍となって天へ昇っていった
という言い伝えがあったためです。
人生の流れの中でしばしば遭遇する困難や試練を、
鯉のように乗り越え突破してほしい、そんな願いが込められており
この竜門の故事にちなんで、のぼりの代わりに吹き流しを飾っていたところが
鯉の絵を描くようになり現在の鯉のぼりに繋がることになったのです。
しかし、この風習は関東のみで、関西にはない風習だったため、
鯉をのぼりに飾り付けるのは「東都の風俗なり」との記述があります。
子どもの日の鯉のぼりを簡単に作る方法をご紹介。
鯉のぼりは季節の行事としてよく知られていますね。
学校などの工作で作ったことのある人も多いのではないでしょうか。
そんな鯉のぼりですが、お家でも簡単に作ることができます!
お子さんがいるご家庭などで、季節を感じるものとしても
また、子供の健やかな成長や願いを込めて、一緒につくってみてはどうでしょうか。
◎画用紙を使った鯉のぼり
画用紙を鯉のぼりのカタチに切って、目を描きます。
ウロコ部分は違う紙で切ってつけます。
鯉のぼりの絵を見ながら作れば
かなり完成度の高いものになるでしょう。
ハサミが使えない年齢のお子さんの場合には
ウロコ部分は手で切って作ってもいいですね。
◎傘袋を使った鯉のぼり
スーパーなどで傘を入れるビニールがありますが、
こちらは100円均一などでも自分で購入できます。
ビニールの底方面を顔部分にします。
鯉のぼりの色を決めて、15センチほどの幅にして巻きつけます。
そのうえから目玉を描いた丸い画用紙を貼り付けます。
体の部分はキラキラしたテープや、ウロコにみたてた
カタチの画用紙を貼り付けます。
空気を入れて結べば立体的な鯉のぼりができます。
どちらも小さい子供と一緒に作る事のできる鯉のぼりなので、
楽しみながら子供の日をお祝いできそうですね。
子どもの日の鯉のぼりの歌をご紹介
皆さんが知っている鯉のぼりの歌といえば何でしょうか?
実は鯉のぼりの歌はいくつかあります。
一般的に思い出されるのは「屋根より高い鯉のぼり」ではないでしょうか。
しかし、1番なら知っていても
2番があることを知らない人も多くいることでしょう。
1・やねよりたかい こいのぼり おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち おもしろそうに およいでる
2・みどりのかぜに さそわれて ひらひらはためく ふきながし
くるくるまわる かざぐるま おもしろそうに およいでる
ここに「ふきながし」と出てきますね。
ふきながしを飾っていた背景がちゃんと見えてきます。
他にも歌詞が付け加えられて3番もあります。
3・5がつのかぜに こいのぼり めだまをピカピカ ひからせて
おびれを くるくる おどらせて あかるいそらを およいでる
他にも鯉のぼりには違う曲があります。
文部省唱歌のものですが今の子は知らないことが多いのではないでしょうか。
甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり
開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり
百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり
こちらの歌詞は竜門を通った鯉が龍になり、
天へ昇った様が描かれており、こいのぼりの様子も描かれつつ、
男の子の健やかな成長を願う気持ちがうかがえます。
まとめ
鯉のぼりの始まりやその歌からも、
子どもを思う親の気持ちが見えてきますね。
子どもの頃にはただ良くわからないけれど
祝ってもらったり、お菓子を食べたり、学校も休みで
「子供が楽しめる日」くらいに思って過ごしていたかもしれませんが、
改めてその始まりを知ると親に感謝したくなりますね。