サラリーマンならボーナスが出て当たり前、
そう考えている方が多いと思います。
でも、実際には会社の業績が極端に悪かったり、経済情勢によっては
ボーナスが出なかったりするケースもあるのです。
今回はボーナスが不幸にして出ない場合の理由や
ボーナスに代わる支給を考えてみましょう。明日は我が身かもしれません。
ボーナス(賞与)が出ない理由は?
ボーナスは一般に、基本給に2~2.5ヶ月を乗じた金額が
夏・冬に支給されます。
そこに会社の業績や各社員個人の成績を査定して
金額が上乗せされる仕組みになっています。
しかし、現実にはボーナス(賞与)が出ない会社もあるのです。
その理由をいくつか上げてみましょう。
■ボーナス(賞与)が制度としてない。
外資系やベンチャー企業に多い例です。年俸制をとっているため、
夏・冬時期のボーナスが設定されていないケースです。
月々の収入が高めに設定されている場合もあります。
■企業の規模が小さい
中小企業は経営の基盤が大企業に比べて弱いため、経営状態が何らかの
原因で悪化するとボーナスを支給出来ない状況になってしまいます。
■経済状況の悪化
たとえ大企業であっても大規模な経済状況の悪化の影響は避けられません。
実際に、バブル経済崩壊後には大手電機メーカーでボーナスカットや
現物支給といった事がありました。
ボーナスが電化製品等の物品支給されるケース。
ボーナスが電化製品等の物品支給されるケースとして
電機メーカーの例をあげました。
この時は、自社の電化製品を等価交換できる商品券という形で
社員に配布したそうです。社員としては、日頃から自社製品は社員価格で
安く買えますから、新たに買うほどの自社新製品はありません。
また、業績が悪化した別の企業では商品券も等価ではなく、
割引券であったりしました。さらには、社内の倉庫に残った在庫の
商品の支給(配布)という悲惨なケースもあったりしました。
会社にとっては、ボーナスという現金を出さずに不良在庫を処分できる
一石二鳥の手ですが、社員にしてみればたまったものではありません。
仕方なく自社の在庫を引き取って親戚一同に配った人もいたそうです。
ボーナスではなく寸志のケース。
ボーナス(賞与)が商品券や現物ではなく現金であっても
社員にとっては喜ばしくない場合もあります。
通常は2,3ヶ月分の支給を予定していたボーナスが
会社側の都合で少額になったケースがありました。
これも業績の悪化や時の経済情勢が原因でした。
その金額は企業の情勢や規模によってまちまちですが、
5千円だったり2,3万円だったりと様々です。
ボーナスで買い物や旅行を予定していた社員には
大変なショックな出来事だったと思います。
また、新入社員の場合、その会社の定める査定対象条件となる
勤務期間を満たしていないので、満額にはならず、「寸志」という形で
支給される会社もあります。
新入社員に限らず、契約社員やパートさんなどの立場であれば、会社の規則
としてボーナス(賞与)の受給資格を満たさない、としてボーナスを支給せず、
「寸志」という名目で現金を支給する制度のある会社もあります。
現物支給や商品券、寸志は法律に触れるわけではなく、会社との労使間協定で
決めた事であれば社員は従わねばなりません。
まとめ
今回はボーナスが出ない理由や現物を支給、
あるいは寸志というケースについてご説明しました。
元々、夏・冬の年2回支給されるのは日本の江戸時代からの風習に
基づく習慣ですから、今後グローバルな企業展開が躍進すると
ボーナスという慣例も外資企業のような業績手当(インセンティブ)に
代わる時代になるかも知れません。
その時に備えて自己啓発しておくのもいいでしょう。