夏の風物詩、花火と浴衣。花火はいつ頃日本に伝わってきたのでしょう。
そしてその由来にはどんな意味があるのでしょう。
今回は、花火大会の由来と有名な全国の花火大会についてご紹介しようと思います。
花火大会へお出かけする前に、その歴史を知っておきましょう。
花火大会の由来と歴史は?
花火が日本にもたらされたのは、16世紀中頃、
種子島に鉄砲が伝来されたのと同時期とされています。
鉄砲と同じく花火は火薬を使いますから、
狼煙(のろし)としての役割もありました。
そして、日本人で最初に花火を見たのは、かの徳川家康だそうです。
やがて、幕府のあった当時の江戸や各地の大名たちの間で
花火大会は広まったとされています。
では、なぜ花火大会は夏に開催されるのでしょうか。
元々、夏にはお盆という祖先や亡くなった人を祀る行事があります。
そして、八代将軍吉宗の治世に大きな疫病がありました。
この疫病は現代のコレラと考えられていますが、疫病により亡くなった
大勢の人たちの慰霊と悪病退散を祈願して、花火を上げたのが日本で
最初の花火大会と言われています。
これが後の「隅田川花火大会」となりますが、1733年の事といいますから、
300年近い歴史あるものです。
花火大会の一般的な開催時期は?
日本の花火大会はたいてい夏の時期に行われます。7月と8月に
集中している理由のひとつに「お盆」という行事が関連しています。
「お盆」の季節には祖先の霊を祭る際に、
「迎え火」、「送り火」を焚く習慣があります。
この「迎え火」、「送り火」によって祖先の霊をお迎えし、
お盆の終わりとともに無事にお送りするわけですが、
この火を焚く習わしと花火が関連づけられた、と考えられています。
もうひとつの理由は、先の隅田川花火大会の季節に「川開き」を行ったので、
この夏の時期に花火大会が多く開催されるようになったとも言われています。
一方で、冬に花火を上げるイベントもあります。
スキー場や沖縄の海を背景に盛大に花火があがるのです。
雪景色に映る火の華、南国の海に浮かぶ壮大な花火もまた幻想的な光景でしょう。
日本三大花火大会をご紹介。
日本には、「三大花火大会」と呼ばれるものがあります。
まずは、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」。
戦後の復興を祝って始められた花火大会で、川を渡る「ナイアガラ」や
「百連発花火」などスケールの大きさが話題となっています。
花火大会がある「長岡まつり」は二日間に渡って開催され
100万人もの観客が訪れるそうです。
次は、茨城県土浦市から「土浦全国花火競技大会」です。
この花火大会は「競技大会」の名前が示す通り、全国の花火職人たちが
その技を競う大会となっており、その年の花火の流行(トレンド)が
いち早く観られる大会として注目されています。
例年70万人もの人出でにぎわい、2万発の花火が夜空を彩ります。
最後は明治43年からの歴史を誇る、秋田県大曲(おおまがり)市
「大曲全国花火競技大会」です。
大曲市は創作花火発祥の地と言われ「花火の街」の別名で呼ばれています。
こちらの大会も「全国競技大会」と名が付く通り、日本中の花火職人たちの
技術を競う大会となっています。
内閣総理大臣賞や経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、観光庁長官賞などの
各賞があり、花火職人(花火師)の日本一決定戦とも言える由緒ある花火大会です。
まとめ
今回は日本の夏の風物詩、花火大会を取り上げてみました。
花火大会の由来や歴史がお分かり頂けたと思います。
今年の夏は花火の歴史に想いを馳せながら華麗な花火を楽しみましょう。